Prusa Researchが販売するボーデンタイプのFFF式3DプリンタPrusa MINI+を昨年12月に購入し、約半年使ってきました。本体サイズは38×33×38cmとコンパクトながらも、操作性や印刷品質が良い3Dプリンタです。ただ、同社のPrusa i3 MK3S+と異なり、Prusa MINI+ではMMU2Sのようなマルチマテリアルユニットは開発、販売されていません。
そんな中、どの3Dプリンタにも適用できる最大4色カラーチェンジャー”3D Chameleon”をBill Steele氏が開発し、販売しているのを見つけました!Creality Ender3 / CR-10、Prus MK4 / MINI、Bambu Lab X1C / P1P、Sovol SV06、…と多く機種での実績があったので、早速買って自分のMINI+で試そうと思います。
本記事では、3D ChameleonをPrusa MINI+に導入して4色印刷するまでのコツやトラブルなどの経緯を紹介する予定です。Prusa MMU2SやBambu Lab AMS、Voron ERCFなど、FFF方式の多色印刷機能が気になる方の参考になれば幸いです!
Prusa MINI+の過去レビューとMMU2Sの12色改造について気になる方は、過去の記事をご覧ください。
≫ Prusa MINI+を買ってみた:レビュー&今後の改造計画
≫ Prusa MMU2Sで12色印刷するまでの記録【随時更新 / 1万字超】
作業と並行して記録、執筆を進める予定です。そのため組立手順や使用写真などが変わる可能性がございます。ご了承ください。
3D Chameleonとは?
3D Chameleon (@3DChameleon) はBill Steele氏が開発した最大4色のマルチカラーユニットです。主な特徴はあらゆる3Dプリンタで利用可能な点で、押出方式(ダイレクトとボーデン)や機種、メーカーは問いません。
2023年5月22日時点での最新バージョンはMk3なので、改良を重ねてきた経緯があるようです。
3D Chameleonは3Dプリンタのメインボードとの通信・接続が不要です。このユニットは、接続されたリミットスイッチの押下時間で、フィラメントの番号指定やホーミングなどの指示を受け取ります。スイッチを押すにはプリントヘッドかヒートベッドをあえて衝突させます。その動作はスライサー上で専用のGcodeを追加することで実現できます。この構成により、「どの機種にも導入できる多色印刷ユニット」という設計思想を実現しています。
このキットの導入手順について、ELEGOOの機種を例に解説動画が公開されています。公式ページでも英語で導入手順が解説され、さらにユーザー向けのフォーラムも設置されています。3D Chameleonを使うための環境はある程度充実していると思います。
≫Instructions | 3D Chameleon
なお、「どの3Dプリンタでも使える!」と謳っていますが、ステッピングモータやリミットスイッチの専用マウントが必要です。開発者はThingiverseやPrintables、Thinkercadにていくつかの機種に向けたマウントの設計データを公開しています。
なお、3D Chameleonは2023年6月3日現在Mk3が最新バージョンですので、公開済のマウントが最新のMk3に対応しているかを、プロジェクト名や詳細説明から確認してください。
購入から手元に届くまで
日本在住の方々は公式ページより、下部にInternational**と書かれた”Add to Cart”を選択すると購入画面に遷移できます。決済方法はPaypalで、価格はキット本体\$199、送料\$55.15の合計\$254.15です(関税は除く)。
決済後、発送されるとPayPal経由で情報が共有されます。配送方法はアメリカ国内の郵便サービスであるUSPS(United States Postal Service)で、取引IDと追跡番号が送られてきます。
今回の注文では2023年5月17日にPayPalで支払いました。すると翌日18日には発送通知が届き、28日には日本の通関手続きが開始、そして30日に日本郵便で自宅に届きました。
支払後翌日出荷、2週間弱で着荷とひどく遅延することなく届きました。また関税については、後日請求が来ることはありませんでした。今回の配送方法であるUSPSについて調べると、FedExやDHLといった宅配サービスとは通関手続きが異なり、「関税がかからない場合がある」という記載が多々みられます。
≫ USPSで海外輸入した商品の関税はいくら?いつどうやって支払う? – てふてふさんぽ
開封
3D Chameleonが届いた直後の写真です。発送用のダンボール箱には入っておらず、化粧箱に直接送り状が貼られた状態で届きます。箱の中にはエアー緩衝材が入っていて、部品類はプチプチやビニル袋に包まれていました。念の為確認しましたが、破損していた物は無かったです。
3D Chameleonでは、フィラメントの切替機構と基板の筐体に3Dプリント品が使用されています。印刷品質は特に問題ないですが、糸引きが所々見られました。何もせずともエラーに繋がることはないと思いますが、私は念の為ポケトーチで熱して糸引きを処理しました。
基板の筐体のフタ裏には”MK3 11 7 2022″とバージョン名と製造日(?)がデボスで表現されていました。また、基板の裏面には3D Chameleonのロゴが描かれていました。他に、3D Chameleonではプリントヘッドの手前にY adapterという緑色の部品を取り付けます。これは3Dプリント品ではなく成型品でした。
ここで、3D Chameleonはオープンソースプロジェクトではないので、上記紹介した切替ユニットや基板とその筐体、Y adapterの設計データは公開されていません。部品が壊れた場合は3D Chameleon側に問い合わせてみるか、自分でデータを起こす必要があります。オープンソースプロジェクトに慣れている方は注意した方がいいかもしれません。
切替ユニットの分解と動作確認
更新中…
組み立て
執筆予定…
テストプリント
Direct Driveモードと呼ばれる、3D Chameleonをフィラメント交換機だけでなくエクストルーダとして使う方法でいくつかテストプリントしました。
iSANMATE PLA Plus → eSUN PETGにフィラメントを変えると2回連続、ノータッチで成功した。 pic.twitter.com/3gwqjQ9gE9
— Hiro (@hiroloquy) September 4, 2023
印刷できないことはありませんが、押出がかなり不安定で、フィラメントの先端整形に苦労しています。そこで現在は別方法(Loader-unloader Mode)での取り付けを試しています。
1層目はキレイに印刷されるけど2層目以降荒れるのは印刷速度の問題?リトラクションとか pic.twitter.com/6KdfYyO78I
— Hiro (@hiroloquy) August 12, 2023
喜ぶも束の間、第1層しか印刷されない。
— Hiro (@hiroloquy) September 3, 2023
フィラメントの先端形状の整形が上手くいっていない。φ1.9〜2.0mmと太くなっている。ヒートブレイクのφ2の穴に挿入するときに引っかかってる気がする。
詰まってもエクストルーダは回るからギアで削られ、40cmぐらいフィラメントを切って捨てることになる。 pic.twitter.com/6AHJ8THVCX
3Dデータ作成 (Fusion360)
執筆予定…
スライサー設定 (PrusaSlicer)
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テスト結果
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さいごに
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なお、3D Chameleonのロゴの使用については開発元に確認を取っています。
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