どうも、Hiro (@hiroloquy) です。
先日友人から「3Dプリンタで作って欲しいものがある」と相談を受け、設計・3Dプリントした試作品を実際に使ってもらう、という面白い経験をしたので、ここにまとめようと思います。
事の経緯
友人から製作を相談されたのは、自転車に取り付けるテールライトのブラケットです。
テールライトはMOON社の商品COMETで、付属品であるブラケットはサドルレールに取付可能です。
(テールライトCOMETはAmazonでの取扱いが2013年と古くて在庫がないです。2021年12月6日現在ではCOMET-X LTDが販売されているようです。)
ブラケット自体に問題は特に無なかったのですが、友人はサドルにサドルバッグを取り付けているため、ライトが付けられ無くなって困っていました。
そこで、「自転車のフレームに取付可能なブラケットを作って欲しい」というのが今回の相談内容です。
3DCAD & 3Dプリンタで設計
3DCADソフト Fusion360 でモデリング
上記の設計仕様とライト付属の純正ブラケットの構造を参考に、Autodesk社の3DCADソフト”Fusion 360“で設計しました。フレームの寸法は友人が所有する自転車に合わせています。
締結部品は以下の3種類です。このブラケットは自転車のフレームに取り付けるため、振動・緩み対策を考える必要があります。そこでネジに使うナットは富士精密のUナットと呼ばれる緩み防止のナットをミスミで購入しました。ナイロンナットと同じ仕組みなので、ナイロンナットでも問題ないと思います。
(Amazon等の通販サイトで購入するならこちら。)
また、ナットを入れる穴や軸部分の穴については、はるかぜポポポさん (@N3uuSp3ak) のnoteを参考に設計しています。
3Dプリンタ X-smart & ABS樹脂で造形
3Dプリンタは所有するQIDI TECHNOLOGY製 X-smartを使いました。箱型タイプで印刷物の周囲温度を高いまま維持できるので、ABS樹脂も大きなミスなく印刷することができます。そこで今回はAnkun製 ABSフィラメントを使いました。
使ったフィラメントの質感も相まって、外観はかなり良い感じに作ることができました。
MOON製ライトをブラケットに取り付けてみましたが、こちらもほぼピッタリ。
振ってもライトが外れることはなく、レバー部分を指で軽く押せば簡単に取り外せます。
自作ブラケットとテールライトの取付け・取外しのイメージを撮った1分動画 pic.twitter.com/17XgKO23jM
— Hiro (@hiroloquy) December 4, 2021
サポート材がついた面は粗くなったり白くなったりしていましたが、紙やすりで磨いてポケトーチで軽く炙りました。
ポケトーチは3Dプリント品のサポート面やラフト面をキレイにするには便利アイテムです。こちらの記事もチェックしてみてください▼▼▼
実際に自転車のフレームに装着してみた
完成したブラケットを依頼元の友人所有の自転車に取り付けてみました。後輪側のフレームの寸法はあらかじめノギスで計測していましたが、サイズが合うとホッとしますし、安心しますね。
▼▼使ったノギスはこちらの記事で紹介しています▼▼
さいごに
所有する3Dプリンタを使い、少ない部品点数かつ良い感じの外観で製作することができたので、今回の設計はかなり満足です。誰かの要望に応えて設計するのは楽しいですね。
このブラケットについて「自分の自転車に合わせて作って欲しい!」「もっと〇〇を使って設計した方が良い」などのご意見がありましたら、コメントをいただけると幸いです。
設計データはthingiverseに、使用イメージはYouTubeに随時公開予定です。
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